ワンちゃんのこれからの時期(春から)の予防について

~予防は愛情です~


徐々に春らしくなってまいりました。
飼主の皆様、ペットの皆様、いかがお過ごしでしょうか?


これからの季節は暖かく、ワンちゃんのお散歩も楽しくなる季節です。
それとともに、気温が上がるとことでノミやマダニの活動が活発になります。
そして次第にフィラリア症を媒介する”蚊”の飛び出す季節へと続きます。

安心してお散歩をするには、しっかりとした予防が大切になります。


狂犬病ワクチン
4月~6月
が強化シーズンです。
(3月2日より)随時、今年度の狂犬病ワクチン接種を行っており、接種可能です。 当院では、飼主の方に代わって区役所への登録代行サービス(無料)を行っております。
世田谷区及び目黒区の区役所からのハガキ(封書)がある方は持参してください。


ノミ・マダニ予防
4月~12月まで (年中予防が理想)
ノミやマダニは草むらや緑道公園等に年中いるのですが、
暖かくなると一気に増えます。

お散歩時や、他のペットとの接触でも寄生します。
ノミは寄生数が少ないと気がつかない事もありますが、
一度つくとすぐに増え、痒みや皮膚炎、色々な感染症を媒介します。

また、マダニが媒介する病気も多くあるのですが、SFTSと呼ばれるウィルス性疾患があり、以前は九州や西日本が中心でしたが、昨年は静岡や千葉でも見つかっており、人での致死率27%ととても高く、猫で60%、犬で40%の致死率と、とても要注意のマダニ媒介性疾患となっています。
ペットから人へ体液(涙/唾液/嘔吐物など)、血液、排泄物から感染する
人畜共通感染症(ズーノーシス)です。

※SFTS: 重症熱性血小板減少症候群

まずは、ペットにマダニを感染させない予防が大切になります。

予防薬としては、皮膚に垂らすスポット剤や食べるタイプの経口薬があります。

 

フィラリア予防
フィラリア症の予防期間は、5月~12月までです。
フィラリア症は、”蚊”に刺されることで感染し、最終的には心臓に寄生する寄生虫感染症です。 感染すると怖い命に関わる病気ですが、現在では予防薬が普及したおかげで、都内では感染患畜数はかなり減りました。
しかしながらフィラリアに感染するワンちゃんが毎年いることも事実です。

月に1回の内服薬で予防できる病気でもあります。
2011年の震災後に保護されたワンちゃんの38%にフィラリア症がみられました。
予防がちゃんと出来ないと、あっという間に感染症は広がってしまいます。

最近では、山へキャンプに連れて行ったり、ドッグランやお散歩で他の犬と接する機会があったりと、身近に感染する可能性は潜んでいますので、 安心して生活をするために「毎月の予防薬がとても重要」となります。



~最後に~


予防は愛情です!


ノミ/マダニのお薬とフィラリアのお薬が一緒になったタイプの経口薬もあり、年々各メーカーが新製品を出していますが、
大切なのは「忘れずにちゃんと予防すること」です。
思いもよらない被害や感染症から大切な我が子をガードしましょう!

フィラリア予防にあたり簡単な血液検査が必要になります。
予防シーズン前に検査を済ませておくのがベストです!
予防は”蚊”が完全にいなくなってから1ヶ月先までの投薬になりますので、

この辺りの地域では12月までの投薬が必要です。




4月~6月までに
狂犬病
ワクチン
4月~12月
ノミ・マダニ
予防
5月~12月
フィラリア
予防

(年1回の混合ワクチンがこの時期に受けている場合はそちらの予防も必要です)